先日、仕事帰りの車の中・・・
いつものように、お気に入りの唄を大声で歌っていた。
♪ナイフ捨てたこの手で～
回すダイヤルの音～
せめてもう一度～
刻みたい～い～いっ
声があ～～る～
「やっぱカッコええな～」とご機嫌になっている時、
ふとこんな質問が心の中に浮かんで来た。
えっ？もし今自分が死ぬとしたら、
最期に聴きたいのは誰の声だろう？
彼の唄にはよくそんな歌詞が出て来る。
♪いつの日かこの命終わる時
最期の景色はお前の瞳～
どれも心に残る詩だが、実際に考えてみたことは無かった。
家に着くまでの間、珍しく沈黙の車の中でひとり考えていた。
もし、今、自分がひとりでこの世を去って行くとしたら、
今、誰に僕は電話を掛けて、誰の声を最期に聴きたいのだろう？・・・
パートナー、家族、子供、親、友人、兄弟 etc.
どんな関係でもこの世で一緒に生きていると色んな出来事が起こる。
そして相手に対しても色んな感情も持つ。
苦々しく思う時もあれば、今まさに悩みの種になっている相手もいる。
それでも、自分がここからもう去って行く、その時、誰の声を最期に聴きたいのか？
よく心理テストで、そこに浮かんで来る人は、あなたが本当に愛している人。
などの答えがあてがわれている事があるが、僕にとってその答えはどうでも良かった。
もちろん愛している人かも知れないし、大切な人かも知れない。
人によっては一番自分を理解してくれている人かも知れないし、
自分を愛してくれていると感じる人かも知れない。
また、もしかしたら何かを伝えたい人が浮かんで来るかも知れないし、
今まで言えなかった気持ちを伝えておきたい人かも知れない。
それは誰にも同じ答えが当てはまると言う薄っぺらいものではなく、
その人その人の人生や、誰も知らない相手との関わりがあって心に浮かんで来るのだろう。
唄の歌詞と同じように決して一つの答えや正解があるわけではなく、
きっと人それぞれの物語と心に深く刻んだ何かがあるから、浮かんで来るのだと思う。
ただ、僕は最期に聴きたい声を考えたその時間が、何か意味があった様に思った。
家に着いて台所に立つ妻にそのことを伝えると少し喜んでいた。
同じ質問を彼女にも提案してみた。
でも、答えを僕に伝える必要はないよ。と付け加えて。
もし、良かったらあなたも一度自分の心にその質問を投げかけてみて欲しい。
この世を去る時、最期に聴きたい声は？
そこに浮かび上がって来た答えは、あなたの今の心のもやもやを晴らしてくれるかも知れない。
その答えは、今迷っている場所から、本当のあなたの目的地を示してくれるかも知れない。
でももし、答えが浮かび上がったのに、更にもやもやが深くなった・・・
その時はご予約をお待ちしています。
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