今日、車で山沿いの住宅地を走った。

トンネルの手前に綺麗な丘があり、ピンク色の帽子をかぶった子どもたちがたくさん走り回っている。

暖かくなって来たので、近くの保育園から外遊びに来ているのだろう。

つくしが顔を出しているのか?みんなしきりに走ってはしゃがむを繰り返し、何か大切そうに抱えている。

なんとも言えない穏やかな懐かしい気持ちになった。




そんな光景を見ながら、ふとこんなイメージが湧いて来た。

僕たちが死んで、もし意識が残っているとしたら、

その意識は”この世の人生”を今の僕のような気持ちで眺めるのかも知れない。




つくしを探している子供たちは、きっと、色々感じたり経験したりして丘を駆け回っている。

楽しかったり、一生懸命だったり、うれしかったり、時には、誰かと取り合いになって喧嘩するかも知れない。

つくしがひとつも見つけられなくて泣いている子もいるかも知れない。

でもそれを眺める大人は、すべてが微笑ましくただ懐かしい。




僕たちは今、色々感じたり経験したりして生きている。

楽しさや喜びも、また時にはうまく行かないことも。

仕事、お金、人生、やりたい事・・・

不倫をする夫、浮気をしている妻・・・

欲しい幸せがなかなか見つからなくて、手に出来なくて、泣いている時も・・・




でもきっと、僕たちの意識が空高く昇って行った後、

この人生と言う丘を眺めた時、全てが微笑ましく、強烈に懐かしく想うのだろう。

そして、

またもう一度生まれたいと思うのかも知れない。

人生と言うこの丘に。


いつもの丘


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