若い頃、あまり話をしない厳格な父に一度だけ尋ねた事がある。

「どうしたら・・・ どうしたら、自信が持てるんだろう?」

厳格な父は答えてくれた。

「自分を信じることだ」

その頃、まだまだ父に対して距離を持っていた僕は、

納得のいかない気持ちを抱えながらも、それ以上は聞く事はしなかった。



自分を信じること。それが出来るのなら聞きはしないのに・・・



あれから何十年経ったのだろう。

自分を信じることが出来ないままに、色んな経験だけを積み重ねて来た自分。


掴むことの出来なかった夢。

途中で投げ出してしまった目標。

守ることが出来なかった家庭。


いつか、自信を持てるようにと頑張り続けて来た。

いつか、人を守ることが出来るような自分になろうと。

いつか、人に賞賛されるような自分になろうと。

いつか、自分を誇れるようになりたいと。


そして、いつかは自分を信じられるような自分になれるのだと。

ただただ一生懸命生きて来た。


だけど、そんなもの、いつになっても手には出来ていない。

人生の半分を生きて来ても、

不安で眠れぬ夜がある。


自分の力を疑って止まない日がある。

自分を責め続ける朝がある。

確固たる自信なんて、いつになっても手には出来ない・・・



ただ、今、ひとつだけ、

あの頃の僕とは違い、確信している事がある。

「 自 信 」 それは自分を”信じようとする気持ち”だったのだ。

苦しくても、悲しくても、辛くても、どんな経験をしていたとしても、

自分を”信じようとする気持ち”なのだ。

失敗しても、うまくいかなくても、不安で押し潰されそうになっても、

自分を、信じようとする気持ちを持ち続けることなのだと思う。


どんなみじめな思いをしたとしても、

最後の最後まで、自分を信じ続けようとすること。

もし君が今、自信をなくしているのなら、

もう一度、自分を信じようとして欲しい。

どんな思いをしていたとしても、自分を信じようとして欲しい。

世の中の誰一人も、君を信じようとしなくても、

君が、世の中で君を信じるはじめの一人になればいい。

最後の最後まで、命が有る限り、自分を”信じよう”として欲しい。

きっとあの頃の父も、君の父も、そうしていたに違いない。





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