「あなたとっても素敵ですね」
って言われたらうれしくない人はいないでしょう?

でもよく私たちは、
「いやあ、そんなことないですよ」と返してしまうことがあります。


いきなり褒められて恥ずかしかったり、照れくさかったり、
また反射的に謙遜している時もあるかも知れません。
でもこれ、心理的には『受け取れていない』状態なのですね。

セミナーの実習で『受け取る』練習をしてもらう事があります。
誰かにあなたの持っている魅力や価値を伝えてもらって、
「はい、ありがとう」と一言だけ言って黙っていてもらいます。

すると心の中を色んな感情が動き出します。

恥ずかしくてじっとしていられなかったり、
申し訳ない様な気持ちになって目をそらしたり、
何か言いたくてもぞもぞしてしまったり…

受け取れない心理には、自分が自分のことを”どう”感じているのかが大きく影響しています。
「そう、あなたが言ってくれたように私ってすっごく素敵なのよ」
と感じられていれば「ありがとう!!(喜)」と満面の笑みで答えられるでしょう。

でも、自分のことが好きでなかったり、自分に魅力なんてないわと感じていると、素直に受け取れません。
普段誰かに褒めた時に、言葉では「ありがとう」と答えられていても内心は、
何かおべんちゃら言われているのかなとか、愛想だろうとか、
中には、何か魂胆があるのかしら、と考えてしまったりもします。

これも受け取れない心理で、相手が本心で言っているかどうかより、
自分の心の中にあるものを感じています。
実習で黙ってもらっている時、自分に対して感じている気持ちを
実際に”体感”してもらっているわけです。


受け取る価値

 『受け取る』価値

『しばらく受け取ることを意識をして生活してみてください』
とカウンセリングでよく宿題にする事があります。
『受け取る』ことが大切なのは、認められたり、褒められた時だけではありません。

会社で大きな仕事を任されたり、
仕事の対価だったり、またその価格を決める時にも、
誰かに何か物をプレゼントされたり、感謝の気持ちを伝えられた時、
あなたの人生に、幸運だったりお金だったりが舞い込んで来た時も・・・

自分にそれを”受け取る価値”があると感じられていなけらば『受け取れない』のです。
でも会社や周りの人やお客様、宇宙も、あなたにはそれを受け取るだけの価値があると思っています。
そのことと、あなた自身が自分で価値を認めていない”差”だけ『めっそうもない』という気持ちを感じます。

ここは少し勇気のいる所ですが『受け取ろう』と覚悟を決める事。
そうすれば責任感も沸いて来ますし、あなた自身の器を大きくする事も出来ます。
自分自身が感じている自分の価値も上げる事が出来ます。
そして何よりもあなたが『受け取る』ことで、あなたの価値を見てくれている人達の気持ちも受け取れるのです。


愛を受け取る

 ”愛”を受け取る

『受け取る』という心理は、パートナーシップではとても大きな意味を持っています。
夫婦だけではなく、あなたを大切に想うすべての人との関係で、かも知れません。
よく言われる事ですが、私たちの文化では夫婦でも家族でも『愛している』とか
相手のことを『大切に想う』という気持ちを『言葉』にして伝えることをあまりしません。

すると、自分が自分に感じている気持ちを相手の気持ちとして想像してしまいます。

あなたが心のどこかで自分は”愛されるに値しない”と感じていたとしたら、
大切な人のあなたへの愛も”そう”感じてしまいます。
さっきの『自分を素敵だと感じられていればいるほど・・・』の話を少し思い出してみてください。

どれだけ愛されていたとしても、自分が”愛される価値があると感じている分”だけしか
感じられない(受け取れない)のです。

例えば、相手があなたのことを”一番大切にしたい存在”だと感じていたとしても、
あなた自身が私は”一番に愛されるような存在”だと思えていなければ、一番に愛されているとは感じらません。
あなた自身が私は”大切な人に必要とされる存在”だと感じられていなければ、
パートナーが本当にあなたのことを必要としていてもその気持ちを感じられないのです。

すると、相手の気持ちをいつも疑ってしまったり、相手のことを信用出来なくなってしまったりします。
僕の苦い経験を思い出すと、夫婦の関係では、この『受け取れない』心理がけっこう深刻な状態を作ってしまいます。

でも愛する人の気持ちを『受け取ろう』とすることは、ほかの事よりもっと勇気がいるかも知れません。
もしも、本当に相手がそれほど自分を愛してくれていなかったら・・・
そんな想像をするととても怖くなってしまいますよね。

私たちはこの手のケースで傷つくことが本当に怖いのです。

こんな話で勇気につながらないかも知れないですが、
『二者択一』と考えたなら・・・

一 あなたが『受け取ろう』を決めて、相手のあなたへの愛がそれほどでもなかったら・・・
あなたの心が傷つきます。

一 でももし、相手にあなたを愛する気持ちがあるのに、あなたがそれをずっと『受け取らず』にいたら・・・
今度は相手が傷つき続けて、いずれはあなたと一緒に居られなくなるかも知れません。

今の僕だったら、出来るかどうかわからないけれど
『受け取ろう』として、相手のことを愛そうとする事の方が”かっこいい”と思えている?かも知れない。


今日、あなたの人生に与えられた豊かさ、奇跡、喜び、楽しみ、幸せ…を『受け取り』ましょう。
そしてあなたに向けられた”愛”を勇気を出して『受け取り』ましょう。

今「私は愛されている、ありがとう」と言ってみてください。


受け取る



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よしはらなおと【プロフィール】 
吉 原 直 人 
1967年12月6日生まれ。いて座。A型。
自分自身が抱えた離婚問題をきっかけに心理学、カウンセリングの世界へ入っていく。
子供の頃の生い立ちや自分の心とじっくりと向き合い癒しを経験する。
その後カウンセラーとして、夫婦関係をはじめ、子育て、恋愛、様々な問題をサポート。
優しいく包み込む様に行われるカウンセリングは、心を癒し自然にその人本来の姿に戻していく。

● 吉原の詳しいプロフィールはこちら>>






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