一生懸命やってるのに結果が出ない。

真剣に向き合っているのに反応がない。

いろんなこと、必死に頑張っているのに・・・



報われない。



もしそんな風に感じるときがあったら、

少し、『犠牲』と『役割』という言葉を思い出して見てください。

どちらも”与えるのだけれども受け取れない”

そんな心の状態を表わす言葉です。


『 犠牲 』



犠牲的な行動とは”誰かのために”とか”誰かを助けるために”と、

行っているもしくは行わないでいる行動を言います。



もちろんその人に対する愛情がもとにある”正しい”行動ではあるのですが、

そこには与えるという喜びや気持ちよさが少なく、

また本当はその行動自体もどこかで重荷に感じているかも知れません。



犠牲をしてしまう背景には、

自分に対する価値を低く見てしまっていたり、

誰かを幸せに出来ていないとか、役に立てていないと自分を責める気持ちが存在します。



子供や旦那が自由に楽しめたり仕事に打ち込めるように、

家の事は一切、自分ひとりで担っている。

でも、なぜか心はいつもイライラしている。



旦那が出世していくことも100%喜び切れていない自分がいる。



別に家庭のことだけでなく、職場でも社会の中ででもいいですよ。

間違った行動をしているわけではないですし、

誰かに対する愛情や思いやりがもとにある行動です。

でもすべてが喜びにつながっていない感がある。



そんな時は、本当はなぜ自分がそんなに頑張っているのか?

心に向き合ってみる価値は十分あります。

何かを変えなくても、自分の本当の気持ちを知るだけでも、

心の負担は随分と変わるのです。


『 役割 』



役割も、犠牲と同じ様な心理を抱えているのですが、

役割の方は、心の奥底で自分は本当はこんな人間だと信じている自分と、

反対の自分であることを証明しようと頑張る心理です。



心の奥底で自分は悪い人間だと感じていたら、

普段、無意識にすごく善い人になろうとします。



自分の本当の姿は、

自分のことしか考えられない思いやりのない冷たい人間だ。

と感じてたら、いつも友人たちの前で誰よりも周りに配慮出来る、

みんなのために一番よく動く人になろうと頑張るかも知れません。

まったく間違った行動ではないですが、くたくたになってしまいそうです。



心の奥底で自分は・・・



子供に対する愛情が少ない人間。だと感じていたら、

みだらな女。と感じていたら、

なまけものだ。と信じていたら、

ずるい人間だ。と思っていたら、 etc. etc.

善い人。良い妻。優しい人。賢い人。働きもの。 etc.



一生懸命真逆の自分になって、

自分が心の奥底で信じている自分のようでは”無いこと”を証明しようと頑張ります。



これが役割の心理です。

でもこんな頑張りも、いつか疲労困憊してしまいそうですね。


『 どうして犠牲や役割を身につけたのか 』



犠牲や役割という私たちが持つ心理は、

子供時代の経験から持ち続けていることも少なくありません。



自分が誰かを助けられないと感じた瞬間に、自分は役に立てない人間だと思いこんだのかも知れない。

誰かに酷く叱られたときに、自分はいけない子なんだと感じたものかも知れない。

子供の頃の役割には、何かを証明しようとするのではなく、

その頃の家族を助けたり救おうとして身につけて来たものもあります。

勉強やスポーツでいつも輝いて、家族に希望を与えようと頑張っていたかも知れない。

いつもふざけたりおちゃらけたりして、重たい空気を変えようと無意識にしてたのかも知れない。

自分が悪い子を演じて、家族をまとめようとすることさえあるのです。



この様な心理は特別なことではなく、

本当は私たち誰もが経験したことのある気持ちなのです。



また家族に対する愛がもとになり身につけた役割が、

将来のその人の才能に繋がっていることもあります。



犠牲や役割からする行動が間違っていたり、

直さないといけない行動だと言うことではないのです。



ただ、ひとつ問題があるとしたら、

”受け取れない”と言うことです。



『君の奥さんは本当にいい奥さんだね』と旦那の一番仲の良い友人が言ってくれたとしたら、

あなたは”本当の自分”がその友人に認められて誉められていると感じられるだろうか?



『あの人が居てくれたら何でも率先してやってくれて本当に助かるの』

とあなたのことを言ってくれる同僚の言葉を、

無理して頑張っているあなたは、どれくらい喜びとして受け取れるだろう。



仕事ばかりしている旦那が「いつもありがとう」と言ってくれたらやっぱり嬉しい。

でも、自分が本当にしたい事を我慢して、家の事をしているとしたら、



旦那”だけ”が社会で自分を生かして、認められて、あなたは何かほかにも感じはしないだろうか?


『 真実の自分を生きる 』



もし昔、あなたが、

誰かの寂しさを埋めるためにそうして頑張って来たとしても、

もし昔、あなたが、

そうして一生懸命家族を守ろうとして来たとしても、



もうその時代は終わったのです。

今あなたの周りにいる人には、もうその助け方をしなくても大丈夫なのです。



もし、あなたが未だ自分の何かを隠せないといけないと感じているとしたら、

そのあなたも神様の愛から創られたあなたの一部、

あなたがそのあなたを許してあげてください。



そしてあなたが今着ている洋服を脱いで、

”真実のあなた”を生き出したとき、

もしかすると、今の関係性が変わる人たちが居るかも知れない。



でも勇気を出してください。

あなたが真実のあなたを生き出した時、

その人にも真実の自分を生きる機会が与えられるのです。



頑張っても報われない。

今まだ、そんな風に感じているなら、

もう誰かを助けるために頑張るのはやめよう。

自分がいい人だと証明するために努力するのもやめよう。

あなたのすべては、もともと愛なのだから。

これから本当のあなたのために頑張ろう。

本当のあなたが望んでいることを叶える努力をしてあげよう。



そして、



あなたの周りの人に、

何かを与えることが出来るとすれば、

あなたの愛する人を、

助けることが出来るとすれば、

それは、あるがままのあなたのあるがままの”心”を与えた時に出来るのです。




よしはらなおと【プロフィール】 
吉 原 直 人 
1967年12月6日生まれ。いて座。A型。
自分自身が抱えた離婚問題をきっかけに心理学、カウンセリングの世界へ入っていく。
子供の頃の生い立ちや自分の心とじっくりと向き合い癒しを経験する。
その後カウンセラーとして、夫婦関係をはじめ、子育て、恋愛、様々な問題をサポート。
優しいく包み込む様に行われるカウンセリングは、心を癒し自然にその人本来の姿に戻していく。

● 吉原の詳しいプロフィールはこちら>>

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