愛とは?
その問いかけは壮大なテーマです。
それは一生かかって”学ぶ”ものかも知れないし、
もしくはもっとたくさんの生を生きて、
”思い出す”ものなのかも知れない。
私たちがいつも求め続けているものであるし、
でも誰かに愛は既に心の中にあるよと言われると、
その言葉もそれほど的はずれな事を言っている様には感じない。
見えるもの、感じるもの、触れるもの、etc.
愛とはそのすべてである。
そんな大きな意味でとらえた愛から目の前の物事を語ろうとすると、
幸せも喜びもまた悲しみも憎しみも、そのすべてが答えです。
となってしまいそうです。
なので、今回はもう少し身近で日々体感している愛を通して、
夫婦や好きな人との関係について考えて見ます。
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そもそも私たちは、パートナーでも好きな人でも大切な人を愛しています。
その人の幸せを願っているし、力になれる事があれば何でもしたいと思っている。
でも同時に自分も愛されたいと願っています。
それはいけない気持ちではなく、誰かを好きになれば自然に芽生える思いです。
ただその思いがあるから、心は葛藤したり、苦しくなったりもします。
・私を大切にしてくれていないと感じる相手に、
・自分の事しか考えていない様な行動をする相手に、
・別れたいと言い出した相手に、
対して、
寂しさを感じたり、憎しみを抱いたり、怒りを感じるのも、
愛されたいと言う思いがあるから感じるのでしょう。
私たちの心の中にはいつも、
相手の事を考えたり相手の幸せを願う気持ちと、
同時に愛されたいと言う思いその両方が存在しています。
両方の気持ちが同じ方向に向いている時は、
いわゆるラブラブだったり、仲の良い関係です。
例えば、
美味しい夕食を作って誉めてもらいたい私と、
美味しい夕食を食べたいと願っている夫が、
自分の心の中に存在しているのなら『はりきって料理を作る』
という方向で問題は起こらないわけです。
でも、愛されたいと言う『私への愛』と、
相手の願いや思いを叶えてあげたいという『相手への愛』が
それぞれが違う方向へ向かざるを得ない時、心の中に葛藤が生まれます。
・別れたくない私と別れたいと願っている相手。
・二人の時間を楽しみたい私と浮気を繰り返す相手。etc.
するとたちまち心の中は苦しくなって来ます。
『私への愛』を無視して『相手への愛』を選ぶと、
私が犠牲になったり我慢させる様に感じるでしょう。
でも反対に『自分の思い』だけを通してしまうと、
相手を犠牲にして、どこかで罪悪感を抱えてしまいそうです。
どちらへの愛も心の中にある私の思いなのです。
片方だけを見ないふりしても本当に納得行く答えは見つけられません。
それが別れや離婚など、これからの人生の方向を大きく決める選択ならば、
やはり時間をかけても、自分に向き合い、
私の”本当の気持ち”を見つけていく事が大切です。
●別れたくない。という気持ちは、
私にとって本当に大切な相手だからそう感じているのか、
ひとりになるのが恐いからなのか、
世間体なのか。
●二人で過ごしたいのは、
相手との時間が純粋に楽しいからなのか、
もしくは私が本当にしたい事を見なくて済むからなのか。
自分の心の中にある気持ちを直視する事は、しんどい事です。
でも別れたくないという気持ちの中に、
いろんな私の気持ちがあることに気付く事が出来ます。
またその気持ちをさらに見つめて行くと、
本当に私が求めていたものにたどり着く事もあります。
自分の中の気持ちも愛と同様で心の中に複数あっていいのです。
相手と純粋に一緒にいたいと言う気持ちと、
ひとりになりたくないという気持ちが両方あっていいのです。
そして、いろんな自分の気持ちを知った上で、
相手との関係を私はどうしたいのかを考えていければいいのです。
自分の本当にやりたい事を私にやらせてあげる事と、
別れたいと言う相手の願いが同じ方向であるならば、
別れることも二人の思いを叶える事になるでしょう。
自分のやりたい事と向き合いながらも、
相手との生活を望むのであれば、
相手を許すことに取り組む事も出来ます。
いろんな気持ちがあっても、相手と一緒にいたいなら、
相手の気持ちも理解した上で、
その人と一緒に居られる私になる取り組みをする事も出来ます。
そうすれば、私の中にあるふたつの愛を、
どちらも無視する事なく生かせるのではないでしょうか。
もちろんそんな簡単に答えが見つけらないかも知れない。
でも私の中にあるふたつの愛をどちらも無視しないで欲しいのです。
そしてその両方の愛を生かしてあげる方法を見つけて欲しいのです。
愛とは、
人でも自分でも私の中にある気持ちでも、
その存在を無視する事ではなく認める事だと思う。
私の中にある『私への愛』そして『相手への愛』。
そのふたつの愛をどちらも大切にしてあげてください。
【プロフィール】
吉 原 直 人
1967年12月6日生まれ。いて座。A型。
自分自身が抱えた離婚問題をきっかけに心理学、カウンセリングの世界へ入っていく。
子供の頃の生い立ちや自分の心とじっくりと向き合い癒しを経験する。
その後カウンセラーとして、夫婦関係をはじめ、子育て、恋愛、様々な問題をサポート。
優しいく包み込む様に行われるカウンセリングは、心を癒し自然にその人本来の姿に戻していく。