■ カウンセリング ケア ■
このコーナーでは、カウンセリングを受けて頂いている皆様へ、
カウンセリングで使っている言葉の説明や、その取り組みのプロセス、
また、僕が日々気づいたことなどを中心にお伝えしていきたいと思っております。
日々の生活でのヒントや、皆様の心のケアに役立てて頂ければ幸いです。
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一旦こころに取り組み始めると、
前に進むことや結果や変化を求めて、
自分に厳しくなり過ぎてしまっている時がある様です。
こころに取り組むとは、
・周りに見えるものから自分の心理を探ったり、
・心の深くにあるものに目を向けたり、
・誰かのことを受け入れようとしたり、
・許したり、コミットしたり、手放したり etc.
それはすべて、
自分が幸せになる。
もっと豊かになる。
もっと喜びに満ち溢れた人生にする。
という『目的』のために取り組んでいます。
こころに取り組むことは幸せになるための”手段”であって、
『何でも許せる人になる』ことが目的ではないし、
『何でも受け入れる事が出来る女性になる』必要もないのです。
あえて言えば、
今どうしても欲しい幸せが手に入るぐらいに、許せればいいし、
新しい幸せに目が向く程度に、手放せればいいわけです。
でもふと気が付くと、
『許すこと』が目的になってしまっていたり、
深層心理から『何かを見つけること』が目的になっていたり、
また手放さないと幸せにはなれない・・・
そんな気持ちになってしまっている事さえあります。
すると、
相手の傷つく行動に目を伏せても相手を受け入れようとしたり、
好きだと言う気持ちまで捨ててしまおうと努力したり、
怒っている気持ちを無視して許そうとしてしまったりします。
自分の傷ついた気持ちを置き去りにしたままで・・・
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カウンセリングでは『受容』ということをすごく大切にします。
受容とはどういう事かと言うと、
例えば、子供が学校や幼稚園で友達と喧嘩してきたとします。
・「喧嘩はいけない。今すぐ○○ちゃんに謝って来なさい」
といきなり言うのと、
・喧嘩になった理由や子供の気持ちを聴いてあげて、
その感情を受け止めてあげた上で、
「どうしようか?」って一緒に考えてあげるのでは随分違います。
前者のやり方が間違っているわけでは無いです。
でも同じ様に許したり謝ったりしたとしても、
後者の方が子供の心がすっきりしたり、
行動だけではなく心も一緒に、相手も自分も許せたり、
受け入れたり出来ている様な気がしませんか?
僕たちの心もこの子供が見せてくれている心の仕組みとまったく一緒なのです。
僕たちの傷ついている心を置き去りにしては前に進めないのです。
カウンセリングでイメージワークをしてもらう時がありますよね。
例えば彼を許そうとする時、
まず、怒っている私や泣いている女の子を受け入れ、
抱きしめてからその子と”一緒”に彼の元へ向かう。
この時も、自分を受容してから、
彼を許すという心の体験をして頂いています。
傷ついたり、嫌な感情を感じている自分を受け入れること。
そしてその自分が変容していくことが大切なのです。
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だからこころの取り組みをしているからと言って、
相手の行動に何も感じまいとする事もないし、
傷つかない自分になる必要もありません。
・身勝手な態度の相手に対して
・いつまで経っても帰りの遅い彼に対して
・冷たい態度の妻に対して
・家に戻って来ない夫に対して etc.
怒っていても傷ついていてもいいのです。
そしてもし、今自分に厳しくなり過ぎている様に感じたり、
傷ついた自分の気持ちを置き去りにしてしまっている様に感じたら、
時どきちゃんと自分に言ってあげてほしいのです。
「腹が立つね」
「悲しいよね」
「しんどいね」
「苦しいよね」
「寂しいね」
「辛いよね」
そして、「もう傷つきたくないよね」って。
そう自分に言ってあげるだけでいいのです。