”はじめてのお泊り”
・・・(笑) 僕のことじゃないですよ!
昨日は、我が家の6才のお兄ちゃんのはじめての”お泊り保育”でした。
よく考えて見ると彼が生まれて6年間、一度も一人で”お泊り”をした事がありません。
機会がなかったこともあるのですが、お兄ちゃんは僕に似て(笑)繊細なところがあります。
遠足が近くなったり、運動会の日が近づいたり、イベントが近づくと必ずお腹をこわしたりします。
「今度の日曜日、バーベキューに行くよ」って言っただけでも興奮して体調をこわしてしまいます。
それでなんとなく親も彼一人でどこかにお泊りに行くなんて考えつかなった様な気もします。
現に一年前、年長さんのクラスでお泊り保育があることを知った彼は、
お泊りは嫌だと一年後にあるイベントのことで泣き出したくらいですから。
この一週間、なるべくお泊り保育の話題にはふれない様に気を使いながら、
いよいよその日がやって来ました。
朝、毎日ハイハイで玄関まで見送りに行く10ヶ月の弟に、
少し寂しい顔を見せたものの、元気にお母さんの自転車の後ろに乗って出かけて行きました。
パンパンに荷物の詰まったリュックサックを背負って・・・
そして我が家も昼間はいつもと同じ一日を過ごしたのですが、
夕方、いつもなら彼が帰って来る時間になると、
毎日その時間、居間でおやつを食べている彼の存在がなんとなく気になり始めます。
「今頃何してるんだろう?」と何度もお泊り保育のスケジュール表を取り出しては、
「今、ちょうどスイカ割りをしているなあ」
「そろそろご飯の時間だなあ」
「もうお風呂に入ったかなあ」なんて確認してしまいます。
不思議ですよね。
いつも「早くご飯食なさい」「先にお風呂に入りなさい」「歯を磨きにいかなくちゃ」って、
ばたばた二人の子供を追い掛け回して夜になっていくのですが、
今日はなんとなく少しゆっくり時間が流れている様です。
食卓もなんとなく静かです。
普段そばに居る時はあまり感じないのですが、
いるはずの存在が居ないと色んな事を考えてしまいます。
「最近、お兄ちゃんとゆっくり遊んでやってないなあ」
「赤ちゃんが出来てから、ひざの上に座らせることもなくなったなあ」
「”高い高い”もずいぶんとしてやってないなあ・・重くなったからな」など色んな想いが沸いて来ます。
スケジュール表の就寝時間が近づくと・・・
母「泣いてないかな??」
父「そらあ、寝る時は寂しくなってグスグスなってるだろう」
母「分からない様に保育園に見に行こうか?」
父「いや、必死に寂しいのを我慢して皆といるんだから、もしも見つかったら絶対大変なことになっちゃうよ」
母「そうだね。家に帰りたいのを必死に我慢しているんだよね・・・」
そんな会話を繰り返しながらも、いつもと少し違う違う我が家の夜も更けていきます・・・
次の朝、短い旅から戻った息子に、
「よく頑張ったね!泣かなかった?」と言う両親の優しい言葉に、彼は、
「??? めっちゃくちゃ楽しかった~ すいか割りもしたし、お化けごっこも楽しかったし、
ご飯もすっごい豪華だったよ~ またお泊りに行きた~~い!!」
両親「・・・」
親が思っている以上に、子供は自ら成長しているんです。
結局、僕たち親の”はじめてのお泊り”というチャレンジだった様です(笑)
2009.07