知らない町を歩いていると
ふと今まで出会った人のことを
思い出している時がある
幼い頃、遊んでくれた祖父のこと
若い時、語り明かした友人たち
はじめて一緒に暮らした彼女
思い出すと楽しい時間ばかりだった
たくさんの人と出会い
たくさんの人と離れて来た
見知らぬ場所をひとりで歩くと
ふと”しあわせ”のことを
考えていることがある
いつもの部屋の
いつもの椅子に座って
いつもの話し声や
いつもの笑い声が聞こえる
昨日と変わらないいつもの時間が
昨日と変わらない穏やかな時間が
今、僕の幸せなのだと思う