普段の生活でも、家事でも、仕事でも、
やらないといけない事、やりたい事、でいっぱいいっぱいになってしまっている時があります。
『忙しい・・・』そんな時です。
でもそもそも、忙しいって決して悪い状態ではないのだと思うのです。
ラーメン屋さんでも、天ぷら屋さんでもお店だったら、忙しい=繁盛している ことだし、
ビジネスでもプライベートでも予定が詰まっている事は、充実していたり、時間や自分を活かせている時でもある。
ただ『忙しい』という字の如く『心』を『亡くして』しまっている時が、もしかするとあるかも知れません。
たとえば、僕はこのメルマガやBLOGの文章を週に一本は書くって決めているのですが、
週によっては仕事やいろいろな用事が重なって・・・
どうしよう「書かないといけない」になってしまっていたり。
お客様へのデザインや設計を提供をする仕事だったら、納期が重なって間に合いそうになくなった時。
便りをくれた人にゆっくり感謝の気持ちを伝えたいのに、メールや手紙を書く時間がなかなか作れない。
本当は心を込めて何かをしたいのに、その余裕を失っている時ってあると思うのです。
家事でも仕事でも、ひと昔前に比べたら家電は随分進化し便利になったし、
僕たちを取り巻く情報ツールやインターネットの世界も目まぐるしく進化をして、
僕たちの”仕事”はどんどん減っていってるはずなのに”忙しさ”は増している様な気がする。
自分をより良くするために始めた事も…
ダイエットのための毎日の体操や、体力づくりの運動も、
「やらなきゃいけないから」になっている日もあるかも知れない。
腹筋も、くびれた美しいお腹を作りたいと想いを込めて起き上がってる時もあったのに。
実際にやらないといけない事ややりたい事が詰まっていなくても、
心の中が忙しくなってしまっている時もあります。
心配や不安で、心の中がいっぱいいっぱいになってしまっている時、
同じ様に”心はここに在らず”になってしまう。
もしかすると仕事ではたくさん仕事がある時よりも、
仕事が少なかったり、無かったりする時の方が、
心の中は忙しくなってしまっているとも言えるかも知れません。
心や想いを亡くしてしまっている時…
心が忙しい時は、心に楽しみを与えてあげること。
あえて『今”それ”どころじゃない』と思っている”それ”を、
させてあげる事も心を取り戻す一つの方法です。
僕は普段の身近な生活の中で楽しむことが結構好きなのですね。
お花に水をやったり、草木の世話をしたり、洗濯したり、ご飯を作ったり etc.
もちろん毎日の役割としてではなく、たまにしかやらないから楽しめるんですけれど・・・
洗濯物も干す前にパンパンって叩いて、一度綺麗にたたんでかごに入れる。
それから干すと乾いてからたたんだ時にしわも伸びて…「綺麗に洗濯できたあ~(喜)」って。
ご飯を作ったり、ぬか床を作ってお漬物をつけたりも、大好きなのです。
ただ普段、なかなかそんな日常を楽しむ余裕はやっぱりありません。
もしそれをやっていたとしても”楽しんで”やれてはいないでしょう。
そして忙しくて『それどころじゃない』そんな心の状態の時が続いた時、
ふと、仕事に対しても”心を込められてない自分”に気付ける時があります。
先日もそんな自分の心の状態に気付いて、
「そうだ今日はもう仕事はやめてご飯作ろう」と思い立ちました。
ちょうど、奥さんも仕事で毎晩遅くなる日が続いていたのもあって。
僕がご飯を作るなんて、1年ぶりとまでは言わないけれど数か月ぶりです。
奥さんや子供たちに何が食べたいかリクエストを聞いて…
レパートリーはそんなに無いのですがちゃんと献立を考えて…
お買い物も自分で行って…
鯖の塩焼きの塩加減はこんなかな…
豚汁のごぼうのささがきは厚めの方がいいかな..
お米を研ぐ時はちゃんと美味しくなあれ…って言って、
しばらく”ざる”にあげて、炊くときには氷を入れて冷たい水で…
あのう、正しいかどうかはわからないのですが、ちゃんと心を込めて…
するとね、ご飯が出来上がった頃には心がとっても喜んでいるのです。
今日のご飯少し炊き方を変えたんだけど美味しい?って聞く父に、
長男は「えっごめん、何も気づかへんかった!何か違うん?」
と言う反応ですが(笑)
それでも心は何だか喜んでいます。
忙しくて心を亡くしてしまっているかも・・・
そう気付いた時は、あえて『それどころじゃない』”それ”を楽しんでみてください。
そんな事言っても全然そんな気持ちになれるわけがない・・・
・・・分かっています。楽しむ余裕などない時だからこそ苦しいことも。
ただちょっと無理をしてみてください。
途中で止めてしまっても、結局出来なかっても大丈夫。
心を込めること、楽しむことにチャレンジしてみてください。
ずっと気になっていた友人にゆっくり手紙を書いてみる。
途中までになっていた本や映画を楽しむ時間を今日は自分に与えてあげる。
めっちゃ久しぶりに真剣に息子と将棋を指すでもいい。
子供とお風呂に入って子供との時間を楽しんでみる。
今日は奥さんとゆっくり会話を楽しもうと”チャレンジ”してみる。
誰かの心を温めるための詩を心を込めて創作しても…
たぶん・・・
僕たちの仕事も、家事も、創作も、
そこに込められている心が誰かに届いた時、
それを受け取った人の喜びを作ることが出来るのだと思う。
そして・・・
僕たちが心を込めることを楽しめている時、
僕たちの心が喜びと幸せを感じられるのだと思う。
心が忙しくなった時、少し無理をしてでもいい。
誰かに何かに心を込めてみよう。
そしてあなたがそのことを楽しんでみよう。
きっといつものあなたに戻れるから…
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【プロフィール】
吉 原 直 人
1967年12月6日生まれ。いて座。A型。
自分自身が抱えた離婚問題をきっかけに心理学、カウンセリングの世界へ入っていく。
子供の頃の生い立ちや自分の心とじっくりと向き合い癒しを経験する。
その後カウンセラーとして、夫婦関係をはじめ、子育て、恋愛、様々な問題をサポート。
優しいく包み込む様に行われるカウンセリングは、心を癒し自然にその人本来の姿に戻していく。