先日、
「今、僕を前に進めない様している原因は何?」
そんな問いかけをして引いた一枚のカード。
そこに書かれていたメッセージは【罪悪感】。
あぁ 罪悪感かあ・・・
ずいぶん向き合って来たのになあ。
少~し重たい気分になりながらも、
カードの意味の書かれた本を読み返して見た。
【 罪悪感 】
確かに、
心のどこかで、自分が罪を犯したと感じていたり、
過去に大切な人を傷つけた。
と感じて自分を責めていると、
今ある幸せを素直に受け取れなかったり、
ずっと願っている成功に、
自分から近づけなかったり遠ざけてしまったり。
そんな状況を人生に創り出していたとしても、
納得できます。
以前僕の師匠がセミナーで、
罪悪感の説明をする時によく『ばいきんまん』の話をしていました。
そう『アンパンマン』に出来てくる『ばいきんまん』です。
『ばいきんまん』は皆に悪さをしたり、食べ物を横取りして、
いつも『アンパンマン』に懲らしめられています。
でもよく考えて見たら、アンパンマンの世界は愛の世界です。
お腹がすいたら誰にでもパンを与えてくれるのです。
『ばいきんまん』も、普通に食べ物や欲しいものを、
「ちょーだい」って言えば喜んで与えてもらえるのです。
なのに『ばいきんまん』はわざわざ横取りしようとする。
なぜ?
「ちょーだい」と言えない『ばいきんまん』の心の中には、
”きっと僕にはくれないだろう”
”嫌われ者だから”
そんな気持ちがあるのでしょう。
自分を『毒』の様に感じていたり、
自分にはそれを受け取る資格はないと思えたり、
自分が幸せになったら誰かに攻撃されると感じていたり、
自分は幸せにはなってはいけない。
そんな気持ちを作り出しているのが【罪悪感】です。
『ばいきんまん』の様に横取りや悪い行動はしなくても、
本当は必要なのに「いや、僕はいいですから」
と遠慮してしまう心理の裏にも、
罪悪感が潜んでいるかも知れません。
【なぜ罪悪感を持ったのだろう?】
心理学やカウンセリングで使う【罪悪感】とは、
『実際』に罪を犯して抱えた感情と言うよりは、
『心』が、誰かを傷つけたり大切な人を助けられなかったと、
”感じて”持ち続ける感情のことを言います。
例えば、
別れた彼や彼女に対して。
離婚して相手の元において来た子供に対して。
また反対に自分が引き取った子供に。
親の期待通りの人生を選ばなかった、そんな両親に対して。
そばに居て欲しいと願っていた母を置いて家を出た事。
助けてあげられなかった父に。
寂しさを拭ってあげられなかった母に。
救ってあげる事が出来なかった大切な人に。 etc.
僕たちは、ありとあらゆることに罪悪感を持つ事が出来ます。
そして今も心のどこかで自分を責め続けている事もあるのです。
こんな文章では解決する事の出来ない【罪悪感】もたくさんあります。
ただ、忘れて欲しくないのは、
【罪悪感】とは、あなたの心にある【愛】から生まれる感情だと言う事です。
あなたが誰かを 愛した から感じている感情なのです。
【罪悪感を手放す方法】
もし今あなたが前に進めない、
その理由に、誰かに対する【罪悪感】があると気付いたら、
こんな話に耳を傾けて下さい。
僕たちの心は今一緒にいない人とでも、深いところで繋がっています。
もしあなたが大切な人が傷ついた事で自分を責めていたなら、
その大切な人も同じ様に自分を責める気持ちを持っています。
お互い”同じ感情”を持っていると言う意味です。
もしあなたがその人を見捨てたと感じているのなら、
その大切な人も心のどこかであなたを見捨てたと感じています。
今会う事が出来る人で、
その人が自分を責めている様には見えないと思う人でも、
心のどこかにあなたと同じ気持ちを持っています。
【罪悪感】とは、誰もが出来る事なら触れたくない感情です。
すぐに怒ってしまう人、無関心をよそおう人、明るい人、
その人の心の中に、自分を責める気持ちがないとは、
言えないのです。
もし自分が親で無かったら、
この子はもっと別の人生を歩めていたのかも知れない。
ぼくがあの時もっと引き止めていたら、
お父さんは家を出て行かなかったかも知れない。
彼女は本当は僕とは出会わなかった方が、
良かったのかも知れない。
でも、心は繋がっています。
あなたがその【罪悪感】を手放した時、
あなたの大切な人も心の中のその【罪悪感】を手放して、
自由になれるのです。
あなたが、もう自分のことを責めるのは”止めよう”。
あなたが、もう【罪悪感】を手放そう。
そう本当に思った時、すべては動き始めます。
【罪悪感】を手放す方法のひとつは、
ほかの感情や痛みと同じ様に 感じきる 事です。
感じきる事がひとりで難しいと思う時は、
カウンセリングやセミナーの場を使ってください。
僕自身もセミナーで何度も何度も同じ罪悪感に、
向き合った覚えがあります。何年もかかって。
でも感じた分、必ずその感情は減っていきます。
そしてゼロにならなくてもいいのです。
目の前の幸せに手を伸ばす事が出来る分だけ、
癒せればいいのです。
そしてもうひとつ紹介出来る方法は【あやまる】です。
僕たちは謝る事とは、
自分の方に非があることを認めてしまったり、
自分が悪いことを永遠に確定してしまったり、
してしまう様に感じているかも知れません。
でも【あやまる】ことの心理的な意味とは、
自分を許すこと。
自分の心の中にある罪悪感を手放すこと。
相手との過去を手放し、現在のその人と再びつながること。
なのです。
実際に会う事が出来る人なら会いに行きましょう。
もし会えない人なら、
あなたが傷つけたと感じた時の相手を、
心の中に思い浮かべて下さい。
そしてあなたの方から近づいていきましょう。
あなたと大切な人が、
もう一度歩き出せるために。
『ごめんなさい』
心からのその気持ちを伝えてください。
【プロフィール】
吉 原 直 人
1967年12月6日生まれ。いて座。A型。
自分自身が抱えた離婚問題をきっかけに心理学、カウンセリングの世界へ入っていく。
子供の頃の生い立ちや自分の心とじっくりと向き合い癒しを経験する。
その後カウンセラーとして、夫婦関係をはじめ、子育て、恋愛、様々な問題をサポート。
優しいく包み込む様に行われるカウンセリングは、心を癒し自然にその人本来の姿に戻していく。