「日溜り」
そんな言葉に、僕は小さい頃のある光景を思い出します。


まだ幼稚園に通っていなかった頃、
父も母も働いていたので、僕は毎日親戚のお家に預かってもらっていました。
父の祖母と叔母が、僕を見てくれていたんですね。


結構大きなお家で、庭に向かって長い縁側があり、
そこが僕のお気に入りの場所でした。
毎日僕は、そこでお昼寝をしていました。


暖かい日差しが、部屋いっぱいに差し込んで来て、
庭には花が咲き、時折 ちょうちょ が飛んできます。


ちょうちょばかりか飛行機も・・・ ぶ~~ん って!
今はほとんど見なくなったけれど、
その頃はよく、セスナ(飛行機)が飛んで来て、
近くのスーパーのお買い得商品をスピーカーで宣伝するんです。


そんな飛行機を眺めながら、僕はすっと眠りに落ちていきます。


その頃に感じた日溜りが、
その頃に感じた日差しの暖かさが、
今のそれより、ずっと明るく暖かかった様な気がするんです。
不思議です。


お金の心配する事もなく、人間関係で悩むこともなく、
その頃の僕は、父や母そして伯母や祖母に囲まれて、
全てのものから守られて生きていたのです。


”完璧な平和の世界”に僕は暮らしていました。


そんな平和な世界の僕は、毎日見るものすべてが新鮮!
ありとあらゆるものに興味をそそられます。


おばあちゃんと散歩に出掛ければ、
あぜ道の水溜りに必ず足を踏み入れたくなりますし(笑)


今よりもぐっと地面に近い僕は、
地面に光るものを見つけると、必ず何か確かめに行きます(笑)


ちょうど目の高さに、自動販売機の取り出し口があるわけで、
そこには必ず何か入ってるに違いないと、いちいち手を突っ込むし(笑)


踏み切りに差し掛かれば、電車が来るまで帰らないと座り込む(笑)


そんな平和な世界に住んでいた僕。
毎日毎日がただ楽しくて、見るもの全てが輝いていたのでしょう。


・・・最近ふと、子供に叱り過ぎている自分に気付く事があります。


何度言っても、ご飯の途中でおもちゃ箱をあさりに行く彼を・・・
だめだと言っても、外で手をつながないで走り出す彼を・・・


子育てで、ふらふらになってるお母さん。
朝から晩まで、子供を追いかけてくたくたになってるお父さん。


時々、こんな風に彼らを見てあげてください。


彼らが住んでいる平和な世界。
その平和の中で、彼らはただ楽しんでいる。


見るものすべてが輝いている。
そんな世界を、ただただ楽しんでいるんだと。


人生でもっとも暖かい”日溜り”の瞬間を・・・


あなたが創ったその”日溜り”の中で。



Posted by naoto at February 25, 2005

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