若い頃、営業職だった僕に『”お願い”営業はするな』とよく先輩が言っていた。
成績のために”お願い”して購入してもらっても、その数字は長続きはしないよ。と言う助言だったり、
切羽詰まって”お願い”する必要がない様に、普段から種まきを怠るな!という先輩の教えだった思う。

最近は歳も重ね、まあ臨機応変に『お願い』する時があってもいいかぁ。と考える様になったわけですが、笑
心理学的に、この『お願いが出来ない心の状態』が問題を作っている時。ってあるんです。

カウンセリングでも、また自分の人生を振り返っても、問題とは、必ずその人がより良くなるためのステップアップの時に横たわっています。
仕事、子育て、家事、夫婦、レス、介護 etc. もう、ひとりではどうする事も出来ないと思う時…
『お願い』する事や『助けて欲しい』と言えるようになる事が、人生を今よりもっと豊かに幸せにする方法だよ。って教えてくれているのかも知れません。


お願い営業

『お願い』できない心理


でも、なぜ?僕たちは誰かに『お願い』したり『助けて欲しい』って言えないのだろう?

心の中に『自分でしなきゃいけない』『人を頼ってはいけない』『○○なら出来て当たり前』などの観念思い込みがある時…
また『恥ずかしい』や『罪悪感』という感情や、プライドが人にお願いすることを邪魔している事も…
誰かにお願いする事が負けてしまう様に感じているのなら、そのプライドは本当は『無価値感』の裏返しかも知れない…


少し心理学的な話をするなら、僕たちが誰かに頼らないと生きて来れなかった時代を『依存時代』と言います。
それは生まれた時の事だけではなく、仕事や趣味など新しい事を始めた時も、恋愛のはじまりも、心理的には『依存』の時代から始まります。
その時代に傷ついた経験をすればするほど、僕たちはもう絶対に『頼らない』と心に決め、またもう傷つかないですむ様に『人を頼ってはいけない』などの『観念』を心の中に作ります。


『お願い』できない時、それは自分が傷つかないで済むように自分を守っている時…
心のどこかで、自分自身のことを助けるに値しない様な存在だと、
周りの人もきっとそう思っているだろうと、
そして自分は”迷惑”な存在だと、思い込んでいる時…

心理学の師匠は僕によくこんな事を言いました。
「直人、お願いする事が出来なけば人を本当に”信頼”する事もできない、また助けて欲しいと言えないと本当の”友達”も出来ないぞ」と。


お願いできない心理

ステップアップのために『お願い』してみよう!


今、何かの縁でこの文章にたどり着いたなら、
『お願い』する事が、『人を頼る』事が、今のあなたの”ステップアップ”かも知れません。

ひとつだけ注意をする事があるとしたら、僕たちは傷つくのが恐い分、相手に『断る』余地を与えていない時があります。
「絶対断らないで欲しい」と言う思いが乗ってしまっている事がある。
少し、自分が『お願い』される側だったとして考えてみたら『断ることのできないお願い』ってちょっと苦しい。
それに「ごめんなさい、今は出来ません」って言う『断り』って、決して相手を否定しているわけではないでしょう?


色んな『感情』を感じながら・・・
自分の観念や思い込みを持ったそのまま・・・
今少しだけ勇気を出して・・・

『お願い』してみよう。『助けて』って口に出してみよう。人をもう一度『頼って』みよう。


その時、あなたの周りの人はあなたが思っている以上に、
あなたのことを大切に思っている事に気付くことが出来るかも知れません。


ステップアップ


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【プロフィール】 
吉 原 直 人 心理カウンセラー
1967年12月6日生まれ。いて座。A型。

●吉原の詳しいプロフィールはこちら>>


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