『ほめる』意味

2022年6月23日

『自分のことをほめてあげましょう！！』

人生を良くして行く取り組みだったり、幸せになるって決めた時、必ず出て来る課題です。
でもなかなか上手く出来ない、ほめることが見つからない、続けられないと言う人も多いのではないでしょうか？
僕たちの目や心は放っておいたら自然に、出来ないこと、苦手なこと、足りないことの方ばかりに行ってしまう様です。
でも苦手なことって、本当に能力や才能が無かったから苦手になったのだろうか？
では逆に得意なことって、必ず確固たる才能や能力があったから、ほめられるまでになったのだろうか？？

もしかしたら・・・、それって逆だったかも知れない。

実は、この文章を書き出す前に僕も自分の得意なこと、ほめられることって何だろう？ってしばらく考てみたのです。
そうしたらそこで浮かんで来ることって、今評価されていることではなくて、全部小さい頃にほめられたことだったのですね。
僕が育った家は穏やかだったり平和だったりする家庭ではまったく無かった（笑）ので両親にほめられた記憶はほとんど無いのですが、何かある度に祖父母の家に預けられていて、そこに居た穏やかで子煩悩な祖父がいつも僕をほめてくれていました。

こんな風に・・・

僕の手のひらを見る度に、「長い生命線やなぁ～」

頭をなでる度に、「つやつやの綺麗な髪やなぁ」

広告の裏に絵を描いていると、「絵が上手やなぁ」

紙や色んなもので工作して遊んでいいると、「根気があるなぁ～」

京都の織元だったので、お抹茶をたてさせてもらったりすると、「上手やなあ！ホントに細かい泡で美味しいわ～」。って

あの・・・今考えると、別に特別な才能でも無いし、子供だったら当たり前のことだったりもするのですね。笑

でもなんとなくなのですが、
絵を描くことは今でも好きだし、根気もあるように思う、ちゃんとした”点て方”は学んでないけれど今でも抹茶は美味しくいれられると思う。
身体を鍛えているわけではないけれどなんとなく長生きしそうな気もする。もう白髪も混じっているけれど髪が痛んでいると感じたことはない・・・
誰かに評価されたわけでもないし、何の根拠も無いのだけれど、自分でなんとなく良い所、得意な所って”そんな気”がしているのですね。

でも考えて見ると、それってすごいことだと思いませんか？

ほめられると、そのことが好きになって、楽しくなって、そして上手になって、得意になって行く・・・
そして多分、ほめられるとそれが自分の中でも当たり前のことになって行く・・・
もしかすると『健康だよね』だったり『丈夫だね』だったり『可愛いね』だったりほめられると、きっと・・・。

カウンセリングでよく話すことなのですが、僕たちの心ってあの頃とそんなに変わっていないのですね。
ほめられると嬉しくなって、そのことが好きになって、もっと上手くやろうと思う。
それは自分自身で自分と向き合う時も同じなのです。そして『可愛いね』の効果も。

でも長い間、自分を否定して来たり、自分に厳しくし過ぎて来たら、
何かほめようとしても、心は『そんなことぐらいで・・・』って反応をしてしまいます。
でもね、少しこんな風に考えてみてください。
自分のことに『そんなことぐらいで』って感じているとしたら、
きっとあなたの傍にいるあなたの大切な人にも同じように反応してしまっているはずなのです。

----少し話がそれますが、
自己肯定感ってやはり幼い頃にどれだけ認められたか、どれだけ誉められたかで養われます。
ただ、誰かを誉めるって行為はちゃんと自分自身を認めて承認出来ていないと出来ないことなのですね。
僕自身もそうですがもしあなたが自己肯定感が低いなあって感じているなら、
今、僕達自身から”良い連鎖”を作って行くことも出来るのではないでしょうか。

因みに僕の人生で祖父はとても大きい存在だったとことは言うまでもありません。
子供の頃、平和だったなぁとか守られていたなぁという印象はあまりないのですが、その祖父のことを思い出すと今でも心は微笑み温かくなります。

あなたが誰かをほめてあげた時、誰かを認めてあげた時、その人にとってあなたはかけがえのない唯一の存在となります。
子供だけではありません。あなたの知人、友人、同僚、部下、愛する人、etc.etc.
あなたのことを唯一の存在だと慕う、そんな人達ばかりにあなたが囲まれていたら、
あなたの人生は、世界はどんなになるか想像してみてください。

僕たちが人生をもっと良くしようとする時、幸せになろうと取り組む時、
それはもう一度自分で自分を”育てて”行くことなのです。
小さなことと思うことでも、当たり前のことからでいいんです。

『よく出来たなぁ』

『俺頑張ってるなぁ』

『私よくやってるなぁ』

『すごいなぁ』　

って、今、言ってあげてください。

まず、自分自身に向かって・・・。