さて、自分にはあまり縁がないなあって思ってる幸せや、
私にはもう手に入らないのかなあ、
って思ってしまっている幸せって、あなたにはないでしょうか?
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その幸せは、あなたの人生の中で、本当はいつも必要だった。
でもいつからか、心のどこかで、もう私には手に出来ないものとしてあきらめてしまっていたかも知れない。
もう一度、今、その幸せについて考えてみてください。
その幸せとあなたには、どんな物語があったのだろう?
もしかしたら辛い気持ちや、悲しい出来事があったのかも知れない。
今、目の前に小さな子供が立っていて、あなたのことをじっと見ています。
その子の目を優しく見つめてあげてください。
そしてそっと、訊いてみてほしいのです。
「どうして”その幸せ”がいらなくなったの?」
「どんな事があったの?」
少しゆっくり、その子が話すことに耳を傾てけてあげてみてください。
誰かにすごく怒られたのかも知れない。
大好きな人に嫌われたのかも。
誰かに笑われたのかも。
そして今も自分のことを責めているのかも。
もしかしたら、大人のあなたには取るに足らないと思う出来事かも知れない。
でもその時、その子が経験したこと、小さな心が経験した気持ちを、
もう一度、知ってあげてほしいのです。
とっても苦しいかったかも知れない。
とっても傷ついたかも知れない。
恥ずかしくてどうしようもなかったのかも。
悲しすぎたのかも…
そしてその子はもう”いらない”って思った。
その幸せを”持たない”って決めたのかも知れない。
今もあなたの心の中で、そう感じているその子に、もう一度寄り添ってあげてほしいのです。
その子にそっと手を伸ばして、やさしく抱きしめてあげて。
その子の悲しみを、
辛い気持ちを、
苦しかった気持ちを抱きしめてあげてください。
その子が経験した事を、
今大人になったあなたがもう一度”正しく”伝えてあげてください。
悪いことをしたわけではないことを。
本当は恥ずかしいことではないことを。
もし必要ならば、今、
その子とお母さんのところに行って、一緒に謝ってあげてください。
もし必要ならば、今、
一緒にお父さんのところに行って、その子の本当の気持ちを伝えてあげてください。
そして出来るなら、
その子を叱ってしまった、傷つけてしまったその人たちの心の話を、
その子にしてあげてほしいのです。
本当はその人たちの心の中にも、欲しい気持ちをあきらめた子供がいたかも知れないことを。
本当はその人たちの心の中は、不安や怖さでいっぱいだったかも知れないことを。
本当はその人たちも、もっと自由に生きたいと願っていたことを。
本当はあなたを傷つけようとしていたわけではなかったことを。
その子にちゃんと伝えてあげてください。
失敗してしまうことは悪いことではないことを。
その子は何も汚れてはいないことを。
そして、その子のやさしさをあなたが知っていることを。
あなたから教えてあげてください。
もう一度、その幸せを求めてもいいことを。
もう一度、その幸せを「欲しい」って言ってもいいことを。
そして今、目を閉じて、あなたの心の中に思い描いてください...
両手をめいいっぱい広げて、
楽しそうに、笑いながら、その幸せを追いかけているその子を。
【プロフィール】
吉 原 直 人
1967年12月6日生まれ。いて座。A型。
自分自身が抱えた離婚問題をきっかけに心理学、カウンセリングの世界へ入っていく。
子供の頃の生い立ちや自分の心とじっくりと向き合い癒しを経験する。
その後カウンセラーとして、夫婦関係をはじめ、子育て、恋愛、様々な問題をサポート。
優しいく包み込む様に行われるカウンセリングは、心を癒し自然にその人本来の姿に戻していく。