人生を楽しむひとつのツール
SEXレスでは求める側だけではなく、求められる方も苦しい。
そんな話を「 SEXレスへの取り組み ~その心構え~ 」でお伝えしました。
SEXが成立しない度に、
求める方は、拒絶されたり否定された風に感じ、
求められる方は、答えられない罪悪感でいっぱいになってしまう。
すると、お互い嫌な気持ちを感じたくなくて、どんどんSEXを遠ざけてしまう・・・
そんな状況を経験されている方も少なくありません。
【もくじ】 |
●傷つくリスクを避けないで
もちろん、SEXが無い関係がおかしいので直さないといけないということではありません。
ただ、心のどこかで相手とのつながりを求めているのに、そのことには触れない様にする。というのは少し寂しい気がします。
これはSEXだけの話では無いのかも知れない。
「旦那と喋ったら必ず喧嘩になるから何にも話さへんねん」
「うちの妻は僕の趣味にはまったく興味が無いから・・・」
もしかするとまた嫌な思い(感情)をするかも知れない。
そんなリスクを避けて、会話、趣味、行動で、相手を誘わなくなったり、
共感したりつながりを感じようとすることをあえて”しないでいる”時が僕たちにはある様です。
理解してもらえなかったり、
否定されて嫌な感情を経験するくらいなら、あえて求めない。
また、ダメだったり、出来なくてみじめな気持ちを経験するくらいなら、
あえてそう言う関係はもう無くてももいい。
リスクを避けて安全を保とうとする・・・
少し余談ですが、「結構はげしい喧嘩もよくするよ」
と言っているご夫婦に、レスの問題は少ないように思います。
会話もSEXも、感情やエネルギーのやり取りです。
傷つくリスクを負っても、相手に理解してもらおうとしたり、
相手とつながりたいという思いが強ければ滞ることは少ないのかも知れません。
もし、上手く行かなかった時は、素直に傷ついちゃったって思えば良いのです。
SEXで失敗することも傷つくこともそんなに恥ずかしいことではありません。
またその時、自分だけではなく相手も感じたくない気持ちを経験している。
そのことに気付くことが出来れば、相手を責めないで痛みをやわらげてあげることも出来るでしょう。
●SEXは人生を楽しむひとつのツール
そしてもうひとつ、よく提案することなのが、
SEXをほかの趣味や好きなことと同じ、人生を楽しむひとつのツールして考えようとすることです。
最近オープンになって来たとは言え、SEXってやっぱりまだまだ隠さないといけないことであったり、
他の趣味や好きなことと違って、パートナーが共有してくれないから他の人と・・・とはなかなか難しいです。
だから意識が集中したり、重くたくなってしまったり、深刻になりがちなのです。
でも例えば、映画鑑賞だったり、コンサートや、アウトドアと同じように、
二人で一緒に人生を楽しめるひとつのツールだと考えることが出来たら・・・
映画鑑賞をしない夫婦ってあり得ない。ってことでは無いし、
コンサートに一緒に行かない夫婦って愛し合えていないよね。とも言わないです。
あってもなくても、夫婦としておかしくないけれど、
でも、一緒に楽しめたらすごい幸せなことだよね。
そんな風にSEXのことを感じられたら少し軽くなると思いませんか?
そしてSEXを少しでも軽く感じられたら、
相手を『 誘い続けること 』が出来るのです。
このことがすごくすごく大切なのです。
●大切なことは『誘い続ける』こと!
もちろん、カウンセリングでSEXや性に対する心のブロックを外すこともおすすめしますが、
現実の生活で相手を 誘い続けること はすごく大切なことだと思います。
もし、SEXが映画鑑賞だったら?
一緒に観に行こうよって誘った時「俺、あんまり映画好きじゃないし」と言われても・・・
もちろんショックですが、そんなに深くは傷つかないでしょう。
そして”また”誘うことも出来ます。
「ねえねえ、今度のこの映画は本当に”良い”らしいのよ。一緒に行こうよ~。」
もし彼が、
「俺、映画は本当に要らないって、本当に観たい映画なら一人で楽しみたいし」
なんて言ったら、
「え~~、それって寂しくない??」って言い返せばいい(笑)
映画館に連れ出せないなら、今は家で鑑賞する方法もたくさんあります。
「この映画ね、すっごく感動するんだって、どうしてもあなたと一緒に観たいの~」
「面白くなかったら途中でやめてもいいし、一緒に観て見ようよ!」って誘うことも出来ます。
映画にはロマンスもアクションもアニメも、たくさんのジャンルがあります。
色々な映画を誘い続けたらそのうち彼が観たいと思う映画が見つかるかも知れない。
映画に限らず、演劇だったら観て見たいものがあるって言うかも知れない。
彼の好きな音楽や趣味に付き合ってあげる。ってことも”あり”かも知れません。
最後まで一緒に二人で観ないといけないというルールがあるわけでもありません。
感動したり感じる所が一緒でなくてもいいのです。
二人で楽しめるものを探し続ける。
二人で楽しもうとする。
それってすごく素敵なことだと思いませんか?
断られたり、上手く行かなかったら、また少し傷つけばいいのです。
そしてまた、怖れに負けずに誘う!
もちろん、今、相手が映画どころじゃないって”時”があるかも知れません。
あんまり好きじゃないなあって映画の”ジャンル”かも知れない。
人が居るところで感動する映画を観て感じてしまうのが”恥ずかしい”のかも知れない。
そして、今日は観ないって相手が断った時は、
出来ない、観たくないという相手の選択を尊重してあげること。
そして相手も『悪いことしたな』『自分って愛がないのかな』って感じているかも知れないことに気付いてあげること。
それが出来ればOKです。
相手が断ったとしても、それは”あなた”を拒んでいるのではありません。
相手に”求める”のではなく、相手を”誘う”ことは、相手に『与えている』ことなのです。
そう、映画という素敵な世界に誘うように、
音楽という癒しの世界に誘うように、
あなたと一緒に人生を楽しみ喜び合える世界にあなたが誘い続けてあげてほしいのです。
【プロフィール】
吉 原 直 人
1967年12月6日生まれ。いて座。A型。
自分自身が抱えた離婚問題をきっかけに心理学、カウンセリングの世界へ入っていく。
子供の頃の生い立ちや自分の心とじっくりと向き合い癒しを経験する。
その後カウンセラーとして、夫婦関係をはじめ、子育て、恋愛、様々な問題をサポート。
優しいく包み込む様に行われるカウンセリングは、心を癒し自然にその人本来の姿に戻していく。