唐突ですが、あなたは自分のことを責めていますか?

人生がうまく行かない時、心の中に埋もれている『罪悪感』を探すことがあります。
普段、心の気づかない所で、自分が幸せになることを”誰か”に申し訳なく感じていたり、自分のような者が幸せになっては”いけない”と感じていると、当然のことながら成功しないよう幸せにならないように心が働いてしまいます。

また、もし心のどこかで自分には”償うべき罪がある”なんて感じているとすると、本当は自分が望んでいないような”事”を人生で選んでしまっているかも知れません。行っている事が間違っていなくても、心が100%その”事”に向かっていなければ、成果が出なかったりまた達成感や喜びを感じられなかったりします。
心理学ではその行動のことを『補償行為』と呼んでいます。


『罪悪感』が少しやっかいなのは、出来るだけ”感じていたくない”感情なので、普段は見えない所に仕舞い込んでいることです。


よくカウンセリングで想像してもらうのは、

電車の座席に座って気持ちよく寝入ってしまって、ふと目が覚めると目の前におばあさんが必死につり革を持って立っている。
すぐに席を変われば良かったのに、何かの拍子でそのタイミングを逃してしまったとしたら・・・
電車が揺れる度におばあさんがよろめいて、立っていることがとても辛そうで・・・

そうその時に感じているのが『罪悪感』です。

すごく居心地の悪い感情だから、もう一度目を瞑って寝た振りをしたり、本当は降りる駅じゃないのに次の駅で降りてしまったり(笑)。また「何が悪いねん!こっちも疲れとんじゃい」って開き直ってしまうのも、実は罪悪感が無くなったわけではないのですね(笑)。

その感情から逃げ出したかったり、一瞬たりとも感じていたくない”感情”それが『罪悪感』なのです。感じたくない感情だから、自分がその気持ちを持っていることを認めたくなかったり、実際に気づかなかったりもします。


でももしあなたが、パートナーや大切な人に対して『罪悪感』を密かに感じているとしたら、
さっきのおばあさんのことを思い出してみてください。きっとその人になるべく近づかないようにしているはずです。もしくは、その人のことを逆に責めているかも知れない。すると無理に近づくと怒りが出て来たりもします(笑)

あなたが一生懸命している事がたとえ”良い”行いであったとしても、結果的にあなたの喜びにつながっていないのであれば・・・もう一度ゆっくり考えてみることも出来るでしょう。

罪悪感からする行動が悪いというわけではなく、誰でもとりがちな行動であるし、またその選択が人生の大きな目的に進む”きっかけ”となっていることも少なくはありません。

ただ、本当はつながりを感じられる大切な人に対して距離を作ってしまったり、
自分が本当に望んでいる幸せと違うものを選んでしまっていることに気づくことが出来れば・・・




今、少し心当たりがある人は・・・

自分の心の中の『罪悪感』を探してみてください。
私は誰に対して『罪悪感』を持っているのだろう?
私は一体自分のどんな所が悪い所だと『責めている』のだろう?

『罪悪感』とは、本当はあなたが悪いことをしたから持った感情ではないのです。

あなたの心の中に『愛』があるから感じた感情です。
誰かの希望を叶えたい、誰かを守りたい、誰かを救いたいと願うあなたの想いがあったから生まれた感情なのです。まず自分が『罪悪感』を持っていること、『罪悪感』から行動していることに気づくだけでいいのです。

そしてもし、『誰』に対して悪いことをしたと感じているのかに気づいたら、

今、目を閉じてそのひとに向かって『ごめんなさい』と言ってみてください。

『○○できなくて、ごめんね』と。

 ・ ・ ・

『ごめんなさい』はあなたを牢屋や鎖に縛り付ける言葉ではありません。
あなたの心の中の『罪悪感』という幻想の鎖をとかしてくれる『言葉』なのです。

何か気分がすぐれないなあ。
本当に自分のやりたいことかなあ。
思うように前に進めないなあ。

そんな時は、いつもあなたの心の中を覗いてみてください。

そして『罪悪感』を見つけたら、言ってみてください。

『ごめんなさい』と。

ごめんなさい


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【プロフィール】 
吉 原 直 人 
1967年12月6日生まれ。いて座。A型。
自分自身が抱えた離婚問題をきっかけに心理学、カウンセリングの世界へ入っていく。
子供の頃の生い立ちや自分の心とじっくりと向き合い癒しを経験する。
その後カウンセラーとして、夫婦関係をはじめ、子育て、恋愛、様々な問題をサポート。
優しいく包み込む様に行われるカウンセリングは、心を癒し自然にその人本来の姿に戻していく。

● 吉原の詳しいプロフィールはこちら>>



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