さて、今日のお話はちょっと『受容』を通り抜けてから・・・の話になるかも知れません。
僕たちの”心”は傷ついた時、ちゃんとしたプロセス(順番)を通らないと、癒されたり満たされたりまた前に進んだり出来ない”もの”なのです。
その一番始めに必要なプロセスが『受容』です。
しんどかったね、苦しかったね、悲しかったね、辛かったね…
そう痛みをわかってもらう時期、自分が感じて来たことを受け止めてもらうことが心に必要な時です。
子供の頃、学校で友達と喧嘩になってしまって相手を泣かせて帰って来ちゃった。
心の中には相手を許せない気持ちも、自分がどれだけ傷ついているかという気持ちも、またでも少しやりすぎたかなという気持ちも、罪悪感も、
色んな気持ちでいっぱいいっぱいになって、涙があふれて止まらないでいるのに、
お母さんはそんな気持ちをひとつも聞いてもくれないで、
「どんな事があっても喧嘩する子はダメな子よ、今すぐ○○ちゃんに謝って来なさい」って言ったとしたら・・・
心は潰れてしまいそうになるような気がしませんか?
旦那が浮気をしている事を知って、何か月も一人で苦しんだけれどどうする事も出来ずに友人に相談したら、
「男ってそんなものよ、許して夫婦していくしかないよね、あなたがその人を選んだんだから」って言われたら・・・
なんやとお---(怒)ってなるでしょ?(笑)
「どうして○○ちゃんと喧嘩になってしまったの?」
「そうか今までにそんなことがあったんだね」
「それはすごく悔しくて、悲しかったよね」
「すごく辛かったんだよね」
「それで我慢できなくなって○○ちゃんにそんなこと言っちゃったんだよね」…
心にとってはこの『受容』って、とてもとても大切なのですね。
充分に『受容』さえされれば、心は自然に次のステップに進んでいく事も少なくありません。
「あした、○○ちゃんともう一度話してみようかな・・・」
実は一人で問題を乗り越えたり、心と向き合う時でもこの『受容』って本当はすごく大切なのです。
でも多くの場合、自分の感情は置いておいて『こうすべきだろう』と言う行動に移ろうとしてしまいます。
そう、さっきのお母さんや友人のようにね。
いけないやり方ではないのですが、置いてきぼりにされた『感情』は心の中で蓋をされて、普段は感じないようにまた無かったかの様にする事が出来るかも知れないけれど、蓋の下ではずっとくすぶり続けているのです。
だから何年も経ってからでも、何かのきっかけでその感情が飛び出して来る事もあるのです。
最近、また何か怪しげな行動が目につく旦那に向かって、
「あの時のこと、忘れたの!(怒)」
平気でうそぶく態度に、
「あなたをずっと信じて来たわけじゃないのよ!」…
すべてがそうだと言うことではないのですが、いずれは離婚してやろうという思いの中にも…
心の中の蓋の下には、あの時の『感情』が”ずっとくすぶっている”と言えないでしょうか。
さてさてさてさて、ずいぶん前置きが長くなりましたが、
心の癒しにとって『受容』がとても大切なことで、『受容』が出来ていないと心は本当の意味で前に進めない。
そのことを少しイメージして頂けたかと思うのですが、今日の話はそれが出来てからのお話かも知れません。
だから、もし「何を言っているのかわからない??」とか「そんなこと出来っこないでしょ(怒)」「どうしてそんなことしなきゃいけないの」と、心が反応したとしても、私の心にはまだもう少し『受容』が必要なのかもねとだけ思っていてください。
では、
『愛されていない』と感じてしまう時・・・
私たちの心はとても傷ついてしまう
裏切られた時、
傷つけられた時、
利用されているだけかもって感じてしまう時、
それはパートナーだけに感じることでもないかも知れない
友人に、社会に、大切に思う人に…
自分は必要とされていないのでは?と感じてしまう時、
その人の中で私は一番になれないんだと思う時、
私のことを見てはくれていないと思う時、
私が大切にされていないと思う時、
私は『愛されていない』と感じる時・・・
でも、その時少しだけ立ち止まってみてほしい
私は今、その人を愛しているだろうか?
私は今、その人のことを、愛せているのだろうか?
あなたのことを見てくれていないその人のことをあなたは見てあげられているだろうか?
あなたのことを一番に想っていないその人をあなたは受け入れられているだろうか?
あなたのことを大切にしてくれていない人をあなたは大切にしているのだろうか?
『愛する』って? それは僕にもまだ答えは見つけられない
今のその人を受け入れることかも知れない
私から何かを与えることかも知れない
優しくしてあげることかも知れない
言葉をかけてあげることかも知れない
触れてあげることかも知れない
笑顔を見せてあげることかも知れない
何が『愛する』なのかはわかない・・・
でも
私が愛されていないと感じる時、
ただ気づくだけでいいのだと思う
私も今、その人を愛せてはいないかも知れないということを
そのことに気づけた時、少し前に進める気がする
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【プロフィール】
吉 原 直 人
1967年12月6日生まれ。いて座。A型。
自分自身が抱えた離婚問題をきっかけに心理学、カウンセリングの世界へ入っていく。
子供の頃の生い立ちや自分の心とじっくりと向き合い癒しを経験する。
その後カウンセラーとして、夫婦関係をはじめ、子育て、恋愛、様々な問題をサポート。
優しいく包み込む様に行われるカウンセリングは、心を癒し自然にその人本来の姿に戻していく。