『 心配 』
愛する人の、
肯定的な結果の方に目を向けた時、『 信頼 』が、
否定的な結果の方に目を向ける時、『 心配 』が、心の中に生まれます。
子供や愛する人、私たちが大切な人のことを想う時、
心の中が『 心配 』という気持ちでいっぱいになってしまう時があります。
普段の何もない生活の中でも、テレビをつけると様々な事故や事件の情報に心はさらされます。
またちょうどその子が悩んでいたり、愛する人が問題を抱えていたりすると、
何かのきっかけで、
『 心配で居ても立っても居られない 』そんな気持ちになってしまうこともあるでしょう。
『 心配 』という気持ちは、
その人を大切に想うからこそ感じる気持ちです。
また本当にその人が危険にさらされていたり、助けを必要をしている時には、
相手を守ったり助けてあげる行動につながる大切な『 感情 』です。
ただ、
心がどんな状態の時に『 心配 』になるのか?
そして『 心配 』をどう扱えばいいのか?
また『 心配 』と言う感情を、相手に向けるとどんな影響を与えるのか?
を少し知っておくと、
今、本当に相手を守る行動が必要な時なのか?
自分の心の中の不安が大きくなってしまっているだけなのか?判断することが出来ます。
そして、本当の意味で相手を生かしてあげる行動が出来るのではないでしょうか。
【 目次 】 |
『 心配 』って愛?
さて、いきなり反感を買ってしまいそうな見出しですが、
もちろん『 心配 』は愛です。
・・・心配しないでください(笑)
相手のことが『 心配 』になると言うことは、
あなたの心の中に、相手に対する愛情や優しい気持ちをたくさん持っているということです。
ただ、この文章のはじめにも書いた通り、
『 心配 』とは相手の否定的な可能性の方に目をむけた時に生まれる感情なのです。
今、試しに少し心配な相手のこと想像して、
「大丈夫!〇〇なら絶対に乗り越えられる!」と言って見てください。
心の中に少し『 信頼 』という気持ちが膨らんで来ることが感じられるでしょう。
『 信頼 』も『 心配 』もまったく同じ” 愛 ”なのです。
ただ相手の可能性のどちらの方向に目を向けるかで、心は違った感情を経験するのです。
『 心配 』でいられないくなると
私たちは心配になると、どんな行動を取っているでしょう?
何かで悩んでいる様に見える相手に対して、
最近帰って来る時間が急に遅くなったことに対して、
今までより会話が少なくなったり、相手の態度が変わった様な気がする時、etc.
相手の行動をずっと監視したり、
相手に何度も何度も確認したり、問いただしたり。
そんな時、相手のことに純粋に心を配っているのではなく、
自分の中の心配や不安を” 何とかして欲しい ”という気持ちになってしまってはいないだろうか?
自分の中の耐えられない感情を相手に何とかして欲しいという行動、
それは相手を想う愛とは呼べないのではないでしょうか?
『 心配 』を向けられると
では、心配という気持ちを向けられた方の心理も想像して見ましょう。
例えば、受験のような大切な試験、スポーツであれば予選、演劇であれば本番など、
何か大きなことにチャレンジしようとしている時。
もしくはこの先の自分の人生という未だ確定していない未来に目を向けている時。
僕たちの心の中には、心配してくれている人と同じように、
『 心配と信頼 』が存在します。
失敗したらどうしよう・・・ 上手くいかなかったらどうしよう・・・ という『 不安 』と、
絶対大丈夫。自分なら必ず上手くやれる。と自分を『 信じよう 』とする気持ちが、
心の中には両方あるのです。
心の中に二つある可能性や感情を抱えながら、
上手くいくこと、成功することを、
信じよう、そちらに目を向けようとしているのではないでしょうか?
そんな時、自分の外から心配という気持ちを向けられるのはどうなのだろう?
『 心配 』を向けるとは、その人が失敗する方に意識を向けてる。
とまでは言いいませんが、
両方の気持ちを抱えながら一生懸命信じようとしている心に、あまりプラスになる様には思えないのです。
「絶対、君なら大丈夫」という言葉なのか、
「まあ失敗したとしても、次があるよ」という言葉なのかは臨機応変に使い分けても、
自分の中の『 心配 』を向けるよりも、どうしたら相手が『 安心 』して人生に挑めるのか?
を考える方が相手を生かす愛なのではないでしょうか。
『 心配 』を信頼に変える方法とは
あまり『 心配 』されたことがないという経験を、
あまり『 愛されてなかった 』のかなあと感じている人も居ます。
『 心配 』とはあなたがその人を大切に想う気持ち、
愛する気持ちから生まれる感情であることは間違いではありません。
でも、あなたの抱える『 心配 』という愛をこころに持ちながらも、
この子だったら必ず乗り越えられる。
もし失敗したとしても、その経験を糧として必ず人生に生かしていける力を持っている。
少しぐらい転んでも、道を間違えたとしても、
必ず意味のある素晴らしい人生を創り出す力をこの子は持っているんだ。
そんな風に相手が持っている力に目を向けてあげること、
そしてその力を信じてげることで、
相手を想う『 心配 』を『 信頼 』に変えることが出来ます。
『 結果 』という期待ではなく、
その存在が『 輝く命 』として、いろんな経験をしながら大きく輝いていく力を持ってることを『 信頼 』してあげる時、
『 信頼 』を向けられた方の僕たちの心は、
どんな心配にも、怖れにも、また疑う気持ちにも、負けない『 生きる力 』『 信じる力 』を得られるのではないだろうか。
どうかあなたの大切な愛する人に、
あなたの『 信頼 』という愛を向けてあげてください。
【プロフィール】
吉 原 直 人
1967年12月6日生まれ。いて座。A型。
自分自身が抱えた離婚問題をきっかけに心理学、カウンセリングの世界へ入っていく。
子供の頃の生い立ちや自分の心とじっくりと向き合い癒しを経験する。
その後カウンセラーとして、夫婦関係をはじめ、子育て、恋愛、様々な問題をサポート。
優しいく包み込む様に行われるカウンセリングは、心を癒し自然にその人本来の姿に戻していく。
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